コスタリカの地形

カリブ海沿岸

サンフアン川のあるニカラグアとの北の国境からリモン市まで、そしてリモンからシクサオーラ川のある南のパナマとの国境までの2つのセクションに区別されています。北カリブ、南カリブと呼ばれています。

太平洋側や山脈地帯とは全く異なる気候帯を有しています。北カリブで有名な場所はトルトゥゲーロ国立公園です。

そこは、ボートで通る事のできる水路と長さ110キロメートル以上の自然なラグーンがあり、リトル・アマゾンとして知られています。海岸沿いは7種類のカメの生息地です。

リモンは国の主要な港(モイン港)のある都市で、コスタリカのアフロカリビアン文化の中心地で豊かな歴史と料理の多様性があります。

クリストバル・コロンブスが1502年9月25日に4回目の航海で到着した場所でもあり、ジャングルが広がっていたので、彼はキリブリと呼ばれる、ウビータ島に到着し、その後、カリア(またはカリアリ)と呼ばれていた本土の町に到着しました。

南カリブにはカウィ-タ国立公園があり、広がる白砂のビーチにはナマケモノも多く生息しています。水も澄んでいるのでシュノーケリングもオススメです。

さらに南下するとガンドカ・マンサニージョ野生生物保護区があります。このユニークな生息地には、多種多様な動植物が生息しており、オサガメやアオウミガメなど、いくつかの種類のカメの営巣地となっています。この地域には絶滅危惧種のヒワコンゴウインコの保護センターもあります

 

 

 

 

太平洋沿岸

太平洋岸は1,200kmの海岸線に広がっており、そこには多数のビーチ、湾、半島、島々など多様な景観があります。モンテベルデも中央山脈ですがどちらかというと太平洋側に位置します。

この海岸の島々の中で最も有名なのは、おそらく海岸から500キロ離れたココ島です。

ダイバーの夢の島として世界中で知られており、映画ジュラシックパークの撮影にも使われています。

現在でも島全体が国立公園に制定された無人島で、1997〜2002年にラテンアメリカとカリブ海のユネスコ世界自然遺産にも登録されています。

南西に向かって突き出た半島は、コスタリカ最大の多様性と豊かな動植物が生息する地域でオサ半島と言います。未開のジャングルが残り、コルコバード国立公園があるこの半島には世界の生物多様性の2.5%が生息していると言われています。是非この地球の宝庫を皆さまにご紹介したいと思います。


コスタリカの気候:マイクロクライメイト(微細気候)

 

コスタリカの大陸はわずか51,100 km2で、四国と九州を合わせたくらいの面積です。このように小さな地域に非常に多様な気候、微細気候があるのは興味深いことです。

なぜ、小さな面積の国に多様な気候が存在するのでしょうか。その理由は、国土の背骨にあたる中央をグアナカステ山脈、ティララン山脈、中央山脈、タラマンカ山脈が貫き、国が北西から南東の方向を持つ中央の山岳軸で構成されているからです。

山岳地帯が豊富で、そのほとんどは海抜900〜1800メートルの標高で構成されています。最高峰はチリポ山の標高3,821メートルです 。

国の幅が狭く、幅が119㎞から226㎞ということもあり、晴れた日には頂上から太平洋とカリブ海、南西または北東に向けて見ることができます。また雲がない日には、国の3/4の領土を見ることができます。

コスタリカには112の火山があり殆どが休火山ですが、有名な活火山もいくつもあります。

この山岳の軸は、カリブ海からの貿易風のバリアとして機能し、雲が停滞する標高の高い場所はミスト状の気候、緑の山として有名なモンテベルデなど熱帯雲霧林が発生します。その形状と高度によって、コスタリカで楽しむことができる多数の微気候が可能になります。

各地域ごとにその季節によって違った気候があるので、生息する多様性動植物に良い影響をもたらします。この条件がなければ、コスタリカは熱帯雨林にすぎず、乾季と雨季という季節変化はありません。

熱帯雨林、熱帯乾燥林、熱帯雲霧林など場所や季節によって楽しむことが出来ます。太平洋側は 12月から4月までの乾季として知られ野鳥に関しては子育てシーズンになります。

一方、雨季は5月から11月までで、ある種の動物や爬虫類などはこの時期を好んで繁殖をします。10月が一番雨量の多い月になります。ただし、カリブ海沿岸では乾季と雨季にはっきり分かれず、太平洋側で一番雨の多い9-10月がこちらでは晴れ間の多いビーチを訪れるのにぴったりな季節になります。この多様性、マイクロクライメイトのお陰でこの小さい国、コスタリカはいつも生命のみなぎる魅力の多い国となっています。